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現代の土木・治水の考え方で、将来も大丈夫か [徒然日記]

近頃、地震による直接的被害、ダムに水が溜まらない為の節水、ゲリラ豪雨による洪水のNEWSを毎日のように聞くようになった。

私の住む横浜市旭区は、これまで、箱根の山々に助けられてきたせいか、他の地域で被害が多発する中、比較的大きな災害が無く、平和に見えて恐ろしくなる時がある。

本日、いつも反れていたゲリラ豪雨が、我が土地にも襲いかかった。

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元々、鎌倉時代の歴史教科書的存在の 吾妻鏡 でも、今では小川程度に考えられている帷子川(かたびらがわ)を渡るために、浅瀬を選んで渡河していた事が解る。

また、戦後の治水事業が本格化するまでは、蛇のように蛇行していて、ひとたび大雨が降ると、暴れ川として、流域を襲っていたらしい。
今は、着々と整備事業が進められ、気が付けば、ほぼ真っ直ぐな川に変貌しつつあります。

帷子川20170801 (3).jpg

今回は、大雨の為、流量が多いですが、
通常は、もっと水が少なく、鮎が戻ってきた、絶滅危惧種のギバチが生息するなどの明るいニュースもありますが、かつては約3倍の水が流れていたと聞いています。
理由は、保水して水を絶えず供給してくれる山林が少なくなった点、家やマンション、団地が増え、雨水配管が整備され、雨が降れば一気に川へ流れてしまう。
道路もアスファルトで覆われ、やはり、かつては地下に染み込んでいた雨水の、染み込む場所が減ったため。

40年ほど前ですら、小さな小さな小川が、あちらこちに流れていましたが、建物が建設され、道路が整備されるたびに、それらの小川は寸断され、流れを無くしていきました。

帷子川20170801 (8).jpg

そして、立派に整備された護岸を、さらに雨が続けば超えてしまいそうな勢い、流速で流れる濁流。
本日、横浜の各区で『避難勧告』が出され、旭区はその一段下の『避難準備』が、発令されていました。

ゲリラ豪雨という言葉は、ここ最近、良く聞きますが、かつては、聞いたことが無かった。
世界中で、地球温暖化、自然破壊が叫ばれ、年毎にその影響は各地で甚大化しています。

根本的には、地球という船に乗船可能な人数を超えてしまっている感があります。
誰が悪いとかでは無く、経済活動の発展、技術の進化、便利を求めた探究心から、多くの人類が他の犠牲を伴いながらも、住めるようになってしまった。
それも、そろそろ限界値を超えているように思います。

小学校の頃に教えてもらった『食物連鎖』で出てきた イナゴの大群を思い出します。
人間がイナゴだとしたら・・・

『エジプトはナイルの賜』
ナイル川が氾濫してくれる事により、上流エチオピア方面からの肥沃な土が、大地に毎年残される。だから、作物が育つ。

メソポタミアもそうだった。

静岡の登呂遺跡も、本来は近くを安倍川が流れていて、住まいは安全な小高い所に住み、平野へ下って稲作をしていたらしいが、大洪水で、その幕を閉じたらしい。

一番解りやすいのは、縄文人の遺跡跡が、東京都心の一等地の住まいになっているという現実(豊洲や有明はまた別の話)。
多摩川の北側の大地は、縄文から古墳時代を得て、今は二子玉川、上野毛、等々力、田園調布と高級住宅街が連綿と続いているという事実があります。

今時の河川は、両岸をコンクリートで固められて、水が堤防を越えないように工夫されていますが、そこしか流れてはいけませんよ!的に、川を檻の中に閉じ込めているように感じます。
その両岸の低地に住む人々が、絶対的な数でいらっしゃるから。

相模川も、かつては今の鶴見川の位置を流れていたらしい。
そして、生き物のように、帷子川に移動して、
次に、境川に移動し、
やっと、今の相模川の場所に。
ずっと将来には、また流れる場所を変えるかも知れない。

一級土木施工管理技士の資格はありますが、そこで勉強したのは、治水・流れを制する事がメインな感じがします。
そろそろ、それもしっぺ返しで、さらに厳しい現実を受け入れなければならないように考えます。
その時に、土木・治水の考え方が修正されるものと考えます。
案外と、その時期は近そうなので、それへの準備を心ある方々はしておかないといけないですね。

常識とはナンダ by 小川名建設(株)
横浜市旭区今宿西町463-13
045-951-7903
小川名建設株式会社
行雲提案所 by 小川名建設(株)

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